独立を目指す制度の一つに「独立支援制度」があります。独立支援制度とは、簡単に言えば会社が社員の独立をサポートしてくれる制度です。
この記事では、独立支援制度がどんな制度であるのかについて解説します。
独立支援制度のメリットや、独立支援制度とフランチャイズとの違いについても解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
Contents
独立支援制度とは?
独立支援制度とは、企業内で働いている社員・従業員の独立を企業が支援する制度のことです。
具体的な内容としては、社員に「のれん分け」をし事業経営を認める一方、加盟金・ロイヤリティを集めることで、社員の独立を支援します。
「のれん分け」によって、会社の名称や商標などのブランドを使える上、経営ノウハウも活用できます。
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フランチャイズとの違い
独立支援制度と類似した制度に、フランチャイズがあります。
独立支援制度とフランチャイズの最大の違いは、経営を託されたのが社員か、第三者かという点です。
独立支援制度では社員が経営を任されるため、社内の慣習や本部の意向を理解している場合が多くあります。
また、どのような社員であるのかも把握しているため、信頼できる人にのみ任せられるメリットもあるのです。
一方、フランチャイズは第三者が加盟し、経営を行います。
独立支援制度とは異なり、加盟者との信頼関係を築いていない状態で経営を任せることになります。
加盟者によっては業界未経験の状態でフランチャイズに加盟することもあるため、業界に詳しくない人でも経営できるような環境を整えなければなりません。
例えば、充実したマニュアルを用意したり、研修を実施したりする必要があります。
このように、独立支援制度とフランチャイズでは、加盟する人により、多くの点が異なります。
独立支援制度のメリット
独立支援制度を導入することで、次の3つのメリットが得られます。
- 社員のモチベーション向上
- 採用への好影響
- ブランド力の利用
それぞれのメリットについて、以下で見ていきましょう。
社員のモチベーション向上
独立支援制度を導入することで、社員のモチベーション向上が期待できます。
社員として働く限り、受け取れる給与やキャリアアップには限界があるため、社員のモチベーションが向上できない場合があります。
しかし、独立支援制度を利用していることがわかれば、社員に「会社の支援を受けながら独立を目指す」という新たな選択肢を示せます。
これにより、独立志向の強い社員のモチベーション向上につながり、社員の離職を減らせるでしょう。
採用への好影響
独立支援制度が備わっていることを社外にもアピールできると、採用に好影響を及ぼすことが考えられます。
特に、独立志向のある優秀な人材の確保につながるため、企業側にも大きなメリットがあります。
優秀な社員を雇用し事業拡大に繋げたい場合は、独立支援制度を利用して優秀な社員を採用しておくことをおすすめします。
ブランド力の利用
独立支援制度を利用する社員にとっても、大きなメリットがあります。
一から独立を目指す場合には、知名度が全くないところからスタートしなければなりません。
その場合、集客できるまでに膨大な期間を要する可能性があるでしょう。しかし、独立支援制度であれば起業のブランド力を利用できます。
一から集客したり営業活動を重ねたりする必要が軽減されるため、一からスタートするよりも楽に集客できます。
もし独立を考えている社員がいれば、独立支援制度を活用することがおすすめです。
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独立支援制度のデメリット
一方、独立支援制度の導入には、次のようなデメリットがあります。
- 本社の経営方針に従う必要がある
- 独立までに時間がかかる
それぞれの点について、以下で見ていきましょう。
本社の経営方針に従う必要がある
本社のブランド力を借りる分、本社の経営方針に従う必要があります。経営方針は本社に決められ、自分の自由に経営できない場合がほとんどです。
もし「自分のやり方で勝負したい!」という場合は、独立支援制度を利用するのではなく、自力で一から起業することをおすすめします。
独立までに時間がかかる
フランチャイズであれば、加盟した時点から独立できます。一方、独立支援制度を使って独立する場合、一定期間社員として働くことが求められます。
しかし「社員として働く期間で資金を貯めることができる」というメリットがあることを理解しておきましょう。
いずれにせよ、独立支援制度を利用した独立には一定期間がかかります。
そのため、早く独立したい場合で資金に余裕のある場合は、独立支援制度を利用せずに独立することがおすすめです。
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【まとめ】独立支援制度を利用して夢への第一歩を
独立支援制度は社員が独立するための第一歩として利用できる制度です。
会社のブランド力や経営ノウハウを使って事業運営ができるため、ゼロから起業するよりも楽に独立できるメリットがあります。
フランチャイズでの加入と比べて、独立までに時間がかかるデメリットがあります。
しかし、フランチャイズよりも資金を集めておく必要がなく、楽に始められるでしょう。
ぜひ独立支援制度を利用して、社員の夢への第一歩を後押ししてみてください。