「東京で夢を描く」という曲のテーマに対して、どこか「俺は自信があるけれどね」という余裕さをも感じさせる表現内容に胸を打たれました。太く伸びのある声質で、且つパワフル。素晴らしいパフォーマンスでした。

聞きやすく発音して歌うところと濁して歌うところのバランスがよく、爽やかさも残るいい歌に仕上がっていました。疾走感のある楽曲にしっかりとした重みのある歌声が、歌自体に説得力を生み出し、作品として喜びのイメージが浮かぶ素敵な歌でした。

歌詞や世界観に対する表現がとにかく抜群でした。表現のダイナミクス、細かなトーンの使い分け、ピッチの安定感、どれを取っても申し分なく、視聴した瞬間に思わず唸りました。「表現の魔術師」と感じました。素晴らしいです。

細かいビブラート、エッジ、、要所要所に入れたがなりから感情が滲み出し、悲しみと怒りの入り混じった歌唱は圧巻の一言。アカペラでの応募という形でしたが、楽曲が加わったらどんな進化をするんだろうと期待が浮かぶ歌声でした。ピッチ感、テクニック、感情の乗せ方どれをとっても素晴らしかったです。

繊細なのに真っ直ぐ抜ける声質。エッジボイスの使い方、ニュアンスもとてもセクシー。本楽曲の歌詞には絶望の匂いがあるのですが、彼女の声や表現で、そこに寂しさや切なさが加わり、聴いていて思わず胸が締め付けられる程でした。美しい歌声です。

透明感のある歌声は『哀』を表現するためにあるのではないかと思うくらいの気持ちが伝わってくる歌でした。楽曲自体の難度が高いものでしたが音程や吐息の使い方がとてもうまく、この楽曲をさらに良い形で表現していました。最後の語尾まで丁寧に歌い上げる様は素晴らしいの一言です。

とにかく「唯一無二の声」でした。「私は刀しか持っていないけれど、この刀一本を磨いて戦うんだ！」くらいの強烈なインパクトがありました。ラーメンで例えるなら二郎系。それ一発で勝負する、だけどまた食べたくなる。そんな中毒性のある歌声でした。表現にも一切迷いを感じさせず、まさにストレート。彼女の歌声が輝く楽曲は沢山あるだろうなと感じました。

キャラクター性のある歌声が、この楽曲の楽しさにさらなるワクワク感をプラスしていてとても良かったです。この楽曲はリズムが難しいのですがしっかりと合わせているだけではなく、歌声にもリズムが乗っているのがなおのこと好印象でした。キャラクターを活かしながら歌うのはなかなか難しいことなので更なる成長が楽しみな歌唱でした。